院長対談

【院長対談】いわせ歯科での学びが、歯科医師人生の土台

ヨコデンタルクリニックを開院し、30代で経営者となった横引良評院長。順風満帆な人生を歩んできたのではと思われる方は多いのでないでしょうか。

今回は、横引院長の育ての親である、いわせ歯科の岩瀬院長をスペシャルゲストにお呼びし、対談させていただきました!

横引院長が歯科医師人生の中で一番お世話になったと語る人物…岩瀬院長との出会いから研修医時代・勤務時代までのお話をお聞きしましたので、「横引院長って開業前はどんな人だったの?」と気になる方は、ぜひご覧ください!

対 談 者 紹 介

いわせ歯科院長 岩瀬 治 →ホームページ
1997年に千葉県香取市にいわせ歯科を開業。
研修医制度を導入し、100名以上の歯科医師を育成し、多くの開業医を輩出。
無料送迎や訪問治療を可能とし、ケアマネージャーによる高齢者居宅介護のご支援も行っている。
趣味:市民マラソン参加、野球(還暦チーム所属)


ヨコデンタルクリニック院長 横引 良評 →プロフィール
1988年生まれ、広島県出身、千葉県佐倉市在住
歯科医師でありながら社会福祉士と介護支援専門員の資格を持ち、お子様から高齢者までの幅広い知識と治療経験がある。
「わかりやすい説明」と「円滑なコミュニケーション」を心がけ、患者様一人ひとりに寄り添った治療を提供している。
趣味…サッカー・フットサル・ラーメン屋めぐり・温泉めぐり

自分を変えたくて。臨床経験が積めると有名だったいわせ歯科の研修医に

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横引院長

岩瀬院長との出会いは、研修先として応募したのがきっかけです。

大学時代の僕は怠惰な生活を送っていて、このまま歯科医師になっても、臨床の現場では全く通用しないことが目に見えていました。
そこを何とかしたいと思い、いわせ歯科の研修医にさせてもらいました。

お恥ずかしい話、自分は大学6年生を2度経験しており、1度目は卒業して国家試験に合格していたら広島に戻る予定でした。
ですが、2度目で色々考え、千葉に残って仕事をしようと考えました。

当時から研修歯科医の間でも、いわせ歯科は臨床経験を積めると有名な人気の研修施設だったので、国家試験終了後にすぐにアポイントを取り見学に行きました。

見学をしてみて、ここで研修を受けたいと思い、研修医になりました。

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岩瀬院長

私は研修医を受け入れるようになって12年。100名以上の歯科医師を育成してきました。

横引が研修医としてうちに来たときには、同期が5人いたのですがなかなかの個性派揃いでして、、、挨拶や身だしなみなど社会人としての基礎から教えましたね。

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横引院長

歴代の研修医の中で、一番出来が悪かった世代かもしれません(笑)
0から指導していただき感謝しています。

同期5人の中で、僕以外にも開業している人がいたり、実家を継いでいたりと、みんな歯科業界で活躍しているので、いわせ歯科を研修先として選んで良かったと思っています。

毎日必死だった研修医時代

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横引院長

研修医時代は、いわせ歯科に身を置いたことで、自分にとっては最高の環境で研修を受けられました。
自然に囲まれた環境下で、周囲に誘惑もありませんでしたから。

研修中は診療についていくだけでも必死で、自分の経験不足で患者さんに迷惑をかけないようにしていました。毎日、岩瀬院長や当時の勤務医の先生についていくのに必死でした。その中でもわからないことは怒られることを恐れずに、積極的に聞くよう心がけていました。

当時は、研修医仲間みんなで怒られまくってましたよね(笑)

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岩瀬院長

まぁ、荒武者ばかり揃っていましたから(笑)

でも、横引は自分の悪いところを改めようとひたすら努力していましたね。私は怒りながらも、彼は少しずつ力がついてきているなと感じていましたよ。

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横引院長

岩瀬院長は大変だったと思います(笑)
それに岩瀬院長だけでなく、歯科技工士さんにもかなりご迷惑をおかけしました。でも丁寧に技工のことをよく教えてくれたのでありがたかったです。

この4か月なくして、今の自分は存在しないと思えるほど、充実した研修生活を送れたと思っています。

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岩瀬院長

いろいろな研修医を見てきましたが、正直、彼がここまでやるとは思っていませんでした。

人は自己改革できるか、できないか。

すべてはここに答えがあると思っています。
できるかわからなくてもチャレンジしてみる。失敗したら次の手段を考えもう一度やってみる。この繰り返しこそが自己改革であり、それができる人だけが成長できるのだと。

若くして開業された横引院長がそんなに苦労していたとは…かなり意外でした。
横引院長の同期の方の名前を出しては、思い出話に花を咲かせるお二人。いつもはハキハキ喋りしっかりした印象の横引院長ですが、岩瀬院長の前ではタジタジなときも。普段は見れない表情が見れてお得な気分でした(笑)

研修医を終え、勤務医となってからはどのように過ごしたのでしょうか。

訪問診療と外来診療の違いに戸惑い、壁にぶち当たった勤務医時代

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横引院長

研修スタートしてちょうど2か月くらいで、研修が終わった後もいわせ歯科に残って仕事をしながら学んでいきたいという思いが強くなったので、岩瀬先生に就職したい旨を伝えて、翌年から勤務医としてのキャリアが始まりました。

勤務医1年目は、訪問診療が8割(居宅と施設)で外来の診療が2割といった感じでした。

やってみて分かったことは、訪問と外来の仕事の内容が全く異なるということでした。

最初は、訪問診療から戻ってきてからの外来の診療の切り替えがうまく出来ずにすごく苦労しました。

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岩瀬院長

訪問診療は車で行きますので、運転技術も必要になりますから。勤務医として働き出したばかりで運転も練習してと大変だったと思いますよ。

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横引院長

そうですね。
この期間で運転の腕も鍛えられました。

いずれ開業した際に、訪問診療もできる歯科医院にしたいなと思ったので、普通二種免許や運行管理者旅客の免許も取得しました。

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岩瀬院長

横引は車の免許だけではなく、摂食嚥下リハビリテーションについても学びました。

高齢者は食べ物を飲み込みにくくなったり、すぐにむせてしまったりしますよね。摂食嚥下リハビリテーションはその症状を緩和させるために行います。

摂食嚥下リハビリテーションは歯学部で学ばないため、歯科医師になったあとに学ぶ必要があります。
私が東京歯科大学へ行って学んできて、そのあとに横引も同じところへ学びに行きました。

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横引院長

そうですね。あのときは、診療の合間やお昼休憩に勉強していました。

そして勤務医2年目になると、後輩も入ってきて訪問診療が4~5割(施設メイン)、5割が外来とシフトしていきました。

2年目は2年目で、外来診療での壁にぶち当たっていた時期で、岩瀬先生にもお叱りを受けながら診療に励んでいた時期でした。

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岩瀬院長

勤務医1年目で訪問診療には慣れたものの、2年目から外来診療が増えたことで、求められることの違いに戸惑ってしまったのでしょう。

彼が悩んでいるのは感じていましたが、ここが踏ん張り時ですので。

どんなに怒られても、それを自分の力にするくらいの人じゃないと歯科医師としてはやっていけないので、彼がどこまでやれるのか成長ぶりを見ていました。

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横引院長

ある意味、研修期間よりも苦しんだ時期で、歯科医師人生で一番辛かった時期だったのではないかと思う時期でした。

自分の中では、この壁を乗り越えることが出来たのが歯科医師として一皮剥けたのではないかと思えるくらいの時期だったと思います。

大体の歯科医師は研修期間を終えてからの2年~3年目で洗礼を浴びます。
そこで逃げる人は成長出来ないし、逃げなかった人が成長出来るのだと個人的には思います。

勤務医3年目でようやく岩瀬先生や勤務医の先輩や技工士さんからも信頼を得られ、自信をもって診療できるようになった気がしました。

また、勝手ながら自分自身の更なる成長を求めて4年目でもう一つの歯科医院に転職させてもらいました。

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岩瀬院長

違う歯科医院で働いたという経験は、今に活かされているだろうね。

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横引院長

はい。6年目で、いわせ歯科で矯正治療やインプラント治療の研鑚、研修指導医を取りたいという想いから、もう一度働かせてもらえないかお願いしました。

普通は1度退職したところで再度働くことは、難しいのですが、岩瀬先生の器の大きさで働かせてもらうことができ、とても感謝しています。
ここから本格的に矯正治療やインプラント治療を学ばせてもらいました。

最終年は、指導医資格を取得して、どのように研修医や後輩ドクターに指導していくかを考えながら診療していました。保険診療から自費診療、そして医院経営に至るまで、様々なことを岩瀬先生から学ばせていただきました。

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岩瀬院長

100人くらいの歯科医師を育ててきましたが、何事においても途中で諦めなかったのは横引だけです。

勤務医には、矯正やインプラントなど専門的な治療を教えていきますが、最後までやり抜く人はなかなかいない。それが横引はどんなに怒られても、自分自身でどこが悪いのか考え、練習を重ね、できるようにしてくる。

そんな芯の強さがあったから、若くして開業するまでの人物になれたんでしょう。

まぁ、言い方を変えれば鈍感だったんでしょうけどね。いい意味で(笑)

虫歯治療だけでなく、矯正もインプラントも摂食嚥下リハビリテーションも、私が長年かけて習得したすべてを横引には教えましたから。
これからどこまでやってくれるのか、本当に楽しみですよ。

対談後記

当時を懐かしみながら話すお二人の間には、穏やかな空気が流れていました。

歯学生が研修医になり、勤務医、そして開業医となる。その月日をずっと近くで見守り、育ててくれた人への尊敬と感謝は計り知れないだろうなと感じました。

ここからの対談では、勤務医時代のお話だけでなく、今後の歯科業界についても話が及ぶことに。
岩瀬院長と横引院長、お互いが院長となった今だからこそ語り合える内容は、なかなか興味深いものでした。

次回の対談テーマは「歯科業界の未来」です!
超高齢化社会に必要とされる歯科医療や、歯科業界の人材不足など、経営者ならではの視点でお話いただきましたので、お楽しみに!

この記事を書いた人
高橋 寛子
ライター・デザイナー・オンライン秘書
医療系インタビュー記事執筆を軸に、ホームページ制作やSNS・採用・事務にも携わるフリーランス。2男1女の母。
横引院長がいわせ歯科の勤務医だった頃からの患者で、怖がり&病院嫌い&治療中に具合が悪くなる歯医者泣かせタイプ。。。

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