今回は、千葉県八千代市にある歯科技工所、株式会社DL-Cさんを訪問。見学のあと、院長・技工所の鶴崎社長・顧問社労士の3人で対談を行いました!
歯科業界の中で立場も役割も違う3人ですが、共通している想いがあります。
「千葉の歯科業界を盛り上げたい」
「この仕事の魅力を、次の世代に伝えたい」
3人が語った“歯科業界のリアル”と“未来への想い”を、前編・後編の2本立てお届けします!
対 談 者 紹 介

株式会社DL-C 代表取締役 鶴﨑 充師 →ホームページ
学生時代の歯科技工所でのバイトをきっかけに、歯科技工士への道を進む。
歯科技工士としての経験を積んだ後、千葉県八千代市にDL-C株式会社を設立。
千葉県一の歯科技工所にするため、社員と共に挑戦を続ける情熱家。
最新技術の導入と、人の温かみが通う組織運営を両立させ、技工界に新たな風を吹き込んでいる。

かわべ社労士事務所 川邉敦孝 →ホームページ
大学卒業後、歯科ディーラーに入社し22年間勤務。歯科医院の現場に深く関わる中で、労務の重要性を実感し社会保険労務士資格を取得。2020年に行政書士事務所へ転職し助成金の基礎となる補助金のノウハウを学び、2022年に独立。現在は歯科医院の就業規則整備、労務管理、助成金申請を中心に支援を行う。
豊富な歯科業界経験を活かし、院内の働きやすさと安定した経営体制づくりをサポートしている。

ヨコデンタルクリニック院長 横引 良評 →プロフィール
1988年生まれ、広島県出身、千葉県佐倉市在住
歯科医師でありながら社会福祉士と介護支援専門員の資格を持ち、お子様から高齢者までの幅広い知識と治療経験がある。
「わかりやすい説明」と「円滑なコミュニケーション」を心がけ、患者様一人ひとりに寄り添った治療を提供している。
趣味…サッカー・フットサル・ラーメン屋めぐり・温泉めぐり
千葉で歯科技工所を立ち上げた理由 〜東京と千葉の差を埋めたい〜


私は高校のときに歯科技工所でアルバイトをしたのがきっかけでこの業界に入りました。もう20年以上、歯科技工の現場にいます。正直に言うと、昔の技工業界は“厳しい”というより“理不尽”でした。朝から晩まで働いて、休みも少なくて、給料も低い。『技工士って、こんなもんだよな』って、諦めて辞めてしまう人も多かったですよ。

今はだいぶ良くなったと思いますが、それでもまだまだですよね。

そうですね。私の会社では職場環境を整えています。でも東京のラボを見学した際に衝撃を受けました。設備は最新、空調も整っている、作業環境も良い。何より、技工士が“ちゃんとした職業人”として扱われている。
そのとき思ったんです。『こんなに差があるんだ』って。距離的にはすぐ隣なのに、働き方も、評価も、未来の見え方も全然違う。それが本当に悔しくて…
だから私は決めました。
千葉で、東京に負けない技工所をつくるって。
いや、“負けない”じゃなくて、“超える”。
将来的には支店を増やして、千葉でナンバーワンの技工所にしたい。

私も歯科技工士不足が問題だと思っていたので、技工所が増えて、技工士として働く人が増えてくれるのはありがたいです。歯科医療は、歯科医師だけで成り立つものじゃない。技工士さんがいなければ、私らの治療は完成しないですから。
でも、その重要な存在が、あまりにも報われてこなかった現実がある。そこを変えたい、という社長の想いは、私自身の想いとも重なりますね。

こういう“現場の悔しさ”から生まれた挑戦って、本当に強いですよ。こういう想いがある社長だからこそ、ナンバーワンになるべきだと思っています。
歯科業界を働きやすく


歯科業界は、まだ“昔の常識”が残っているところが多いです。勤怠管理が曖昧、残業代が出ない、有給が取りにくい。これ、すべてアウトですから。
でも悪意があるわけではなくて、ただ知らないだけなんですよ。
2025.12.21
顧問社労士が語る“ヨコデンタルが働きやすい職場”である理由
スタッフが働きやすい職場づくりを目指し、労務管理へ注力している横引院長。その労務管理を陰で支えているのは、歯科専門の社会保険労務士・川邉先...

私自身も、開業してから知ったことがたくさんあります。スタッフが不安を抱えたまま働いていたら、患者さんに良い治療なんてできないので。
労務管理って単なるルールじゃなくて、“安心して働ける土台”だと思っています。

ものづくりも同じで、社員が追い詰められた状態では良い技工物なんて作れないですね。

労務管理は地味です。でも、ここを整えると人は辞めなくなる。採用もしやすくなる。その結果、業界全体が良くなると。
チームで成り立つ歯科業界


歯科医療って、“歯医者が全部やっている”と思われがちですが、実際は全然違います。歯科技工士、歯科衛生士、歯科助手、受付、事務、みんながいて成り立っています。

その中で技工士の仕事は、患者さんからは直接見えない。でも、噛み心地や見た目、全部に関わっている。そして何より患者さんが美味しい食事をできるようになる。責任も大きいし、誇りを持てる仕事です。

チームで動いている業界だからこそ、“誰かが我慢する構造”はダメですよね。どこかに無理が集中すると、必ず崩れます。

そうならないために歯科医院で働いている人だけでなく歯科業界全体が支え合えるようにしていきたいです。患者さんを診るのは歯科医師ですが、その裏側では、たくさんの人が支えてくれている。そのことを、もっと知ってほしいです。
対談後記
立場は違っても、3人の目指す方向は同じでした。
「歯科業界を、もっと良くしたい」
歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士、スタッフ、そしてそれを支える専門家。
誰か一人の頑張りではなく、チームとして支え合える業界へ。
千葉から、新しい歯科業界の形がつくられようとしています。
後編は、未来を担う若者へのメッセージをお届けします!
2026.04.07
【未来が見えない若者へ】多様な職種がある歯科業界の“本当の魅力”
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この記事を書いた人
高橋 寛子
インタビューライター
講師業の傍ら、インタビュー記事やホームページなどのWeb制作・採用・事務にも携わるフリーランス。2男1女の母。
横引院長が勤務医だった頃からの患者で、怖がり&病院嫌い&治療中に気分が悪くなる歯医者泣かせタイプ。。。